困ったさんの場合（発症から現在まで）
＜脊髄梗塞Th11・52歳・2023.1.21発症・愛知県在住＞
2023.11.30聞き取りさせて頂いた内容です。
【発症時の様子】
起きて、買い物に行こうとズボンを履くために、前かがみになった時、腰に激痛が走って、両脚の力が抜けていくのが分かった。一人だったので救急車を呼んだ。（15時頃）
その時は立つ事座る事も出来なかった。病院に到着しても医師がいなくて、コロナの患者も来るので、21時頃いったん家に帰ってくれと言われたが、その時は単身赴任で、家に帰っても誰もいないので、帰れないと伝えると、入院することが決まった。
若い医師が脊髄梗塞や脊髄炎ではないかと言っていたが、何日しても、はっきりとはしなかった。
ヘルニアを疑われ腰のMRIを撮り、次に脳梗塞を疑われ頭部のMRIを撮った、神経の圧迫を疑われ首を撮影したが原因が分からなかった。
後で思い出したが、数日前も寝ていて脚がつったような感じになり座ったら治ったことがあった。
【入院期間と治療・リハビリ】
急性期には3週間入院したがあまりしっかりしたリハビリはできなかった。
体幹が無いので食事もまともに取れず、車椅子での生活。
3週間たった頃、右足先がピクリと動いた。
その後リハビリ病院に転院。5ヶ月の入院生活中は1日3時間。理学療法が2時間、作業療法が1時。
１ケ月、作業療法は必要が無いと判断され、理学療法のみ3時間になった。
右脚にロボットを付け、釣り上げて歩く練習。右足が短下肢装具から普通の運動靴に変わった。
次にロボットを左脚に付け、同様に歩く練習をした。3ヶ月目くらいから少しづつ動くようになってきた。
車椅子から歩行器になったが腰が痛み、4点歩行器は止めた。T字杖の練習をした。
左脚が膝折れしたので、立ち座りの練習を強化。1ヶ月くらいで左脚にも力が付いてきた。
膝折れもなくなり、杖で歩けるようになった。（左脚は短下肢装具）
過緊張の為、クローヌス（筋が不随意・周期的に収縮と弛緩を繰り返す現象）が強くなった。
短下肢装具を透けていたらクローヌスが出なくなったので、オルトップ（プラスチックの足関節装具）になり、靴が履けるようになった。
PTは寝た時に膝が立てれるかどうかで車椅子か歩けるか判断するらしく、自分は両膝が自分の力で維持できなかったので、車椅子生活になると言われたが、ロボットの使用で動くようになった為、方向を変えた。
少し動き始めた足を、脳で動かそうと毎日頑張った事が、一番しんどかった。
YouTubeの動画を見て、歩けるようになるため、意識を集中させた。
急性期の転院の時、家族はもう歩けないかもしれないと言われたが、自分には伝えなかったことで心が折れなかったように思う。
【退院時の様子】
両方の杖と左足にオルトップを付け、靴を履いて歩いて退院。
入院中は使っていた、カテーテルを退院後は使わず、自尿に変わった。
【11ヶ月経過した現在】
・仕事は？…1月から復帰予定。
・運転は？…運転できるか明日判断する為にテストしてもらう。
原付とオートマとマニュアルを持っている。仕事の為できれば原付も運転できるようにしたい。
・排泄管理は？…排便は急性期で1回だけ漏らしたことが、とても屈辱的で耐えられなかったので、自分で勝手に練習をして、踏ん張って出す練習をした。
踏ん張ることはできるが、我慢することができない。
出かける前に踏ん張って少しでも出すようにしておかないと、間に合わないのが怖い。
便秘にならないように調整する。リハビリパンツは履いていないが念のために購入した。
・その他の症状は？…痺れ足の裏が腫れたような感覚
足裏だけが敏感になって接触するものがあるとチクチクする。
左足の膝の裏が緊張する。ボツリヌス注射をしたが効果が無かった。
マックス400mlを12月にももに打つ予定。
・リハビリと自主トレは？…自宅では歩いたり、ストレッチ、自電車漕ぎ。
リハビリ病院の系列の病院で3ヶ月くらい月に6日1日40分通院。
先生の判断で現在も月に6日1日40分は受けれている。
・服用している薬は？ ロスバスタチン2.5ｍｇ（コレステロールの薬）1日1回
血圧の薬を朝夕1回ずつ
痛み止めのカロナールとプレガバリン
※今は泌尿器科の尿を出しやすくする薬は入院中と退院後2ヶ月でやめた。
・通院の状況は？…通院いていなかったが、先日大きな病院に行ったら、コレステロールが高くなっていた。これが原因ではないかと言われた。今後も年に1回は検査が必要。
・困っている事は？… 今でも横断歩道で渡ろうとすると、脳が反応し、クローヌスが出て、歩きずらくなる。通常であれば、歩こうと思えば7㎞は歩ける。プールで練習しようと思っている。
温痛覚は？…戻って来た。
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