再生医療とロボットについて

2021.6.18世界で初めて、iPS細胞による脊髄損傷患者への臨床研究が始まったというニュースを聞きました。脊髄梗塞が二度と元の身体に戻ることのできない病気だと聞いても、医学の進歩やロボットの力で、きっと数年以内には良い感じの状態になれていると、根拠のない確信を自分の中に持ち続けているのは、私だけではないのではないでしょうか。
ここに、情報を集め、少し勉強していきたいと思います。

【再生医療】
幹細胞再生医療&iPS細胞再生医療

【下半身不随の患者が

  脊髄インプラントで再歩行可能に】 

 2022.2.9

事故で下半身不随になった患者3人に、新開発の脊髄インプラントを埋め込んだところ、再び歩けるようになったとする研究論文が7日、医学誌ネイチャー・メディシンに掲載された。脳波に似せた電気刺激を筋肉に送る仕組みで、重度の脊髄損傷患者の再起に道を開く可能性がある。

脊髄損傷患者の治療に電気刺激を使う取り組みは長年にわたり研究が進められている。今回の研究を行ったスイス連邦工科大学などのチームは2018年にも、下半身が一部まひした被験者が再び歩行できるようになることを実証していた。

今回、患者3人はいずれも長さ6センチのインプラントを装着。電気信号を調整した後、すぐに歩行が可能になった。電気信号は、患者が携行する端末を通じて操作される。

そのうちの一人の男性は、17年にバイク事故が元で下半身不随になったが、20年にインプラントを装着したところ、再び歩けるようになった。メディアに対し、初めて電気刺激を受けて一歩を踏み出せた時は「とても感動的だった」と語っている。

当初は上半身の筋力や手すりによる補助が必要だったが、リハビリを直ちに開始。4か月後にはバランスを取るための歩行補助器を使って歩けるようになった。今では2時間立つことができ、1キロ近く休まずに歩けるという。

3人とも階段を上がったり、泳いだり、カヌーをこいだりできるようになっている。

研究を率いたスイス連邦工科大学のグレゴリー・クルティーヌ氏(神経科学)は、神経刺激技術には「明るい未来が待っていると信じている」と語った。【翻訳編集AFPBBNews】

幹細胞再生医療

人間の身体には自己修復能力があり、傷んだり古くなった細胞は修復や再生を行うことができるのですが、大きく損傷したり老化が進行すると細胞による自己修復機能が働かなくなってしまういます。

事故や病気の「後遺症」と呼ばれる麻痺がそれに当たり、改善することはないと言われてきました。ところが、幹細胞を用いた臨床研究では、回復不能と診断された症状が、改善する事例が多く報告されているようです。

普通、皮膚の細胞は皮膚に、血液の細胞は血液にしかなりませんが、幹細胞は様々な細胞や臓器に成長し変化することのできる万能な細胞なのだとか。

患者自身の幹細胞を、ごく少量取り出し、培養により増殖させて、投与するというものです。
お考えの方は、拒絶反応や合併症などの心配のない安全性の高いクリニックをお選び下さい。

費用を調べましたが、1回(通常1回で効果は表れるとか)165万円、2回目以降110万でした。
沢山の成功例がないからか、内心ちょっと高いなと思ってしまったのですが、
Youtuberで体験されている方がいらっしゃいましたので、Youtubeを参考になさって下さい。

<iPS細胞を使った脊髄損傷治療の臨床研究最新ニュース>

2022.1.14

慶応大は14日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から変化させた神経のもとになる細胞を脊髄損傷の患者に移植する臨床研究の1例目を昨年12月に実施したと発表した。
iPS細胞を使った脊髄損傷の治療は世界初。患者の経過は「極めて順調」という。今後はリハビリをしながら1年かけて安全性や運動機能の改善状況を調べる。

移植の対象は、事故などで運動や感覚の機能が失われた「完全まひ」という最も重い状態で、脊髄を損傷してから2~4週間の「亜急性期」の患者。京都大iPS細胞研究財団が備蓄している他人のiPS細胞を使い、神経のもとになる細胞を約200万個つくって、損傷部に移植した。

脊髄損傷は、リハビリ以外に有効な治療法は確立していない。移植した細胞には、いたんだ神経回路を修復したり、脳からの信号を伝える組織を新たにつくったりする効果があると考えられている。慶応大は4人の患者に移植する予定だ。

慶応大の臨床研究の計画は2019年2月に厚生労働省の部会で了承されていたが、新型コロナウイルスの流行などで、患者の募集が延期となっていた。
今回移植を受けた患者の性別、年齢、負傷からの具体的な期間は公表していない。

【iPS細胞再生医療】

 

世界初である、iPS細胞から神経前駆細胞を作り、ヒトの脊髄損傷部位に直接移植する臨床研究が2021年6月28日まず一人から慶応大学病院で始まりました。

まず亜急性期(受傷後14~28日)の脊髄損傷の患者を対象とし、四人の患者で一年かけて、安全性を立証するというもの。

私のように慢性期の患者については、現在動物実感では慢性期でも成功しているようなので、そう遠くない未来に有効な治療法となるでしょう。

現在亜急性期の患者は年間5000人程で、慢性期の患者は10万人以上いるというのですから、多くの患者が救われるというもの。

世界で使えるようになれば、喜びは計り知れません。
是非成功して、今の症状が改善することを期待しています。

2021.11.17

京都大学の山中伸弥教授によるiPS細胞研究所の現段階の状況を知らせるiPS財団と京都府京都市のオンラインイベントがありました。

日本人の40%が持つiPS細胞ストックと日本人60%と世界の大半をカバーするHLAゲノム編集以外の自分自身のmyiPS細胞を使った研究が、現在は手作業で行われている様子の紹介がありました。

一人分のiPS細胞を製造するのに3ケ月と研究に5ヶ月を費やし、かかる費用は4000万円だそうです。

2025年の大阪万博を一つの目標と自身の細胞を使ったオーダーメイド細胞の利用を100万円で提供実現を目指しているとのこと。

ファーストリテイリングの柳井さんが5億円を寄付してくださったようですが、私のような毎月クレジットカードで寄付する人も1万人を超えています。少額でも貢献したいと思われる方は、ぜひiPS財団へのご寄付をお考えてみて下さいね。月1000円~

 

脊髄再生医療に関する解説
<国立障害者リハビリテーションセンター>2019.4.17更新

脊髄は脳と手足をつなぐ神経の通り道(神経回路)で、怪我などで神経に傷がつくと手足の感覚や動きが障害され、重度な時は全く動かせず、感覚もない状態(運動感覚完全麻痺)になります。また、一部の動きが残っている状態(不全麻痺)には歩ける状態から、わずかに手足が動かせる状態まで大きな幅があります。従来、こうした脊髄神経はいったん傷がついてしまうと回復させることは困難で、麻痺もけがをして数か月はある程度の自然回復がみられるものの、そのあと回復させる治療法はないと考えられてきました。

再生医療は脊髄神経そのものに治療を行い、新しい神経回路を作ることで麻痺を治そうとするものです。その方法はさまざまですが、一般的には脊髄に細胞を移植する、あるいは薬を投与することで、脊髄神経の働きを変化させることがその治療原理です。

再生医療の種類について

現在、海外も含め様々な研究がおこなわれており、再生医療の方法としていろいろなやり方が提唱されています。大きく分けると以下のようになります。
細胞をつかうか、あるいは薬をつかうか
・細胞を使う場合、それは自分の細胞(自家移植)か、あるいは他人の細胞(他家移植)か
・細胞を移植する場合、脊髄に直接移植するか、点滴などで投与するか

大阪大学が実施している自家嗅粘膜組織移植は先進医療という制度の中で行われており、この治療は自分の鼻腔から細胞を取り出してそのまま脊髄に直接移植する治療となります。

一方、様々な細胞に分化する機能を持つ「幹細胞」を用いた治療は再生医療法に基づいて導入が進められています。2018年12月に札幌医科大学とニプロ株式会社が開発した自家骨髄間葉系幹細胞の静脈投与が再生医療等製品として承認されました。この治療は自分の腸骨(骨盤)から採取した骨髄細胞の中に含まれている幹細胞を体の外で培養することで増やし、静脈への点滴投与で体に戻す治療法です。投与された細胞は損傷脊髄などにたどり着き、そこで機能を発揮すると考えられています。今後、「ステミラック」と名付けられたこの細胞が急性期(受傷から1か月以内)の脊髄損傷の治療に用いることができます。当面は臨床研究として札幌医科大学でのみ実施される見通しです。

また、研究が進んでいるiPS細胞による治療では他家移植(細胞バンクからの提供)が検討されています。慶應大学が開発したiPS細胞から作成した神経前駆細胞(神経系の幹細胞)の損傷脊髄への移植治療は臨床研究として2019年2月に厚生労働省で了承を得ています。2019年秋から安全性確認を中心とした臨床試験が開始される見通しです。

再生医療は誰でも受けられるか?場所は決まっているか?

他の医療的治療と同じように、再生医療にも適応基準といって、どのような状態の患者さんに対して実施するかが定められています。現在すでに実施されている大阪大学での自家嗅粘膜組織移植の適応基準は、年齢が40歳以下であること、下肢の運動と感覚が完全麻痺になっている胸髄損傷であること、受傷から1年以上が経過していること。

 この他に除外基準といって治療を受けられない基準もありますが、治療を受けるためには少なくとも適応基準を満たしている必要があります。

 札幌医科大学・ニプロ株式会社のステミラック静脈投与や、慶應大学のiPS細胞移植は臨床研究として実施されますので、現時点では希望すれば受けられる治療ではありません。各実施施設が公表する募集方法に沿って対象症例が選ばれていきます。

再生医療でどの程度良くなるか?

海外の報告も含め、細胞移植による再生治療がどの程度の効果を出すかについては、まだ確定したものはありません。科学記事で「運動が一部改善した」と記載されていても、それは「立てるようになった」という意味とは限りません。今後、実施件数が増えていく中でどのような状態の患者さんに、どういった再生医療が一番適しているのかが明らかになっていくことになります。

再生医療の医療費は自己負担か?

再生医療がどのような医療制度の中で実施されるかによって、また治療を受ける人が利用できる制度によっても自己負担額は変わってきます。また、治療が臨床治験の段階であるかによっても変わります。

 大阪大学の自家嗅粘膜組織移植は先進医療という制度の中で提供されています。現時点で、この手術には保険点数で75,000点が定められています。この中には手術のための検査、入院費、さらには手術した後のリハビリテーションに関連する費用は含まれていません。また、ステミラックは1回分で約1,500万円の薬価が定められています。大変高価な治療となり、実際の使用に際しては高額療養制度を利用することになります。

 

再生医療を受けた後にリハビリテーションは必要か?

再生医療は神経回路を修復することを目指していますが、神経回路が正しく働いて思った通りに手足が動くようになるためには、新しくできた神経回路に動作を教える必要があると考えられています。これが再生医療後のリハビリテーションにあたります。大阪大学が先進医療で実施する自家嗅粘膜組織移植術は手術後に1年間のリハビリテーションを実施することが定められています。リハビリテーションの方法についても検討が進んでいる段階ですが、今後実用化される再生医療についても一定期間のリハビリテーションを行うことが必要になると予想されます。

【ロボット】
歩行や立位を補助するロボット&最新の車椅子

立ってる気分に

階段も登れます

芝生の公園も

これ、見たことありますか?

私が発症してすぐの頃、ロボット工学を勉強している従妹の子供が送ってくれた動画です。

なんとTOYOTAなのに、日本にはないんです。
もしかしたら認可が下りないのでしょうか?

あったらカッコイイと思うのですが・・・

https://youtu.be/9qYz2wsVKYE

 

画像の説明を入力してください

立位補助・腰用ロボット

トヨタリハビリ支援ロボット

装着型サイボーグ

脳梗塞・脊髄損傷などの後遺症の機能回復用として利用箇所が増えているようです。
私がHAL(Hybrid Assistive Limb)を知ったのは、主治医の話の中でのことです。気になって自宅へ帰ってから調べてみましたが、脊髄梗塞患者が利用可能かどうか分かりませんでした。直接問い合わせたところ、「腰用を試して立つことから始めらせては・・・」という返信でした。
CYBERDYNE(株)のロボケアセンターは全国に14ヶ所あるようです。
Youtuberの方が何人か体験なさっている画像がありますので、ご興味のある方は動画を参考になさって下さい。

私はコロナが終息したら行ってみようと思っていましたが、1年半以上そのチャンスがありませんでした。

 

 

脊髄損傷者向け歩行支援ロボットFREE Walk

台湾に本社を持つ会社フリーバイオニックス株式会社
日本には東京都江東区にあります。

FREE Walkは歩行ができない方のために設計されておりユーザー自身による着脱が可能です。患者をFREE Walkがサポートし、再び立ち上がってより力強く歩き出すことができます。

FREE Walkは、股関節部と膝関節部に配置されたモーターを、背面に配置したコンピューターで制御することで、対麻痺を始めとした下肢が不自由の方の立つ、歩く、座るという動作をサポートします。全ての動作は、セラピスト用のコントローラーや杖に内蔵されたコントローラーで操作され、慣れると杖のコントローラーを用いて自分の意思で歩くことが可能になります。

価格に関しては記載がなく、個人で購入というよりは、医療機関が取り入れて、リハビリなどに使う形態をとっているようです。
ご興味のある方は、FREE Walkで動画をご覧いただき、整形外科等で取り入れている所にお問合せ下さい。

 

 

歩行補助ロボットWPAL(ウーパル)

「もう一度歩きたい」
そんな下肢麻痺者の願いをもとに開発してきましたWPALが平成25年1月30日 発売開始になりました。
下肢麻痺者の車いすからの起立・着座・平地歩行のパワーアシストをします。
「内側系機構」の採用により、車いすに乗ったままでの着脱ができます。
カフ位置を簡便に調整することで複数のユーザーが使用できます。
ユーザーごとの最適な歩行パターンが作成できます。

当初はリハビリ病院向けに臨床研究目的での販売となります。

開発:藤田医科大学

製造元:愛知県刈谷市アスカ株式会社

採用している病院はまだ少ないようですが、愛知県、福岡県はネットで探すことができます。Youtubeにいくつかの動画がありますので、ご興味のある方はご覧ください。

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