JUNさんの場合(発症から現在まで)
<脊髄梗塞・2020.12.30発症・1965年12月生まれ・千葉県南房総市在住>

2023.7.5時点

私の場合は発症から全く歩けなくなるまで一日以上かけて徐々に徐々にやってきました。
その為か救急車で搬送入院できるまで3件の病院に行きましたが、気づいてもらえませんでした。
ですが、大晦日の救急搬送先に、脳神経内科の先生がたまたまいらして、脊髄梗塞に気づいてくれました。おかげで、先生を始めリハビリスタッフの皆様のお力で杖歩行で退院することができました。退院から2年余り、今はほぼ杖なしで歩けています。

1)部位について
Th8の梗塞、右胸から下に運動麻痺、感覚麻痺。左はブラウンカゼール症で温痛覚麻痺。
排泄機能は維持。

2)発症時の様子
2020年12月30日、その日はお休みで次の日は仕事だったので、年末の掃除でもするつもりでしたが、11:00前位に胃の辺りに違和感を感じ、近くの診療所に美薬でも下さいと言って処方して頂きました。
その後も大したことなくも掃除をする気になれず、ゴロゴロしていましたが、だんだん右足に軽い痺れを感じ始めていました。
いつか忘れましたが、夜背部痛がだんだん強くなり、夜中息子に救急に連れて行ってもらいましたが、原因も分からなく、痛みもある中返されました。その頃には歩行が難しくなってきました。

翌日、納得できない私は別の病院の救急に息子に仕事を休んでもらい、連れて行ってもらっても結果は同じ。私は脳梗塞では?と訴えましたが、脳梗塞ではないので、もちろん診断は下りません。
この救急でも返され、正月明けに受診するようにと。
家に帰るも、その頃には全く歩けなくなり、最初に受診した医師に相談したところ救急車を呼んでみては、とアドバイスを頂き、救急車で亀田総合病院に搬送されました。

3)急性期病院での治療内容
大晦日の夜中に入院が決まり1月1日から亀田総合病院神経内科入院。
入院からすぐ24時間点滴治療、安静、絶食。4日目の昼食より食事開始、点滴終了。
安静中排尿感覚はあるがベッド上尿器での排泄ができず、バルーンカテーテル留置。

4)何日目位から脚が動くようになったか?・リハビリ内容
2日にPTと対面。3日からベッド上でのリハビリ開始。
リハビリ開始直後に全く動かなかった足が指先から少しずつ動きました。
急性期病院入院中、腿までの装具を使用して平行棒での歩行練習。

5)リハビリ病院の入院期間・リハビリ内容
1月18日に亀田リハビリテーション病院に転院。
リハビリ病院では膝までの装具を使用し平行棒での歩行練習→ 歩行器→ ロフストランド杖
→ 2本杖→ 1本杖→ 階段練習→杖なしは不安定なまま、職場復帰もあり3月20日退院を決めていたが、退院前日に尿路感染で発熱、抗生剤治療後3月26日退院。

上半身は全く問題なく理学療法中心でしたが、OTの時間にピアノを弾いたりもしていました。
ペダルが車のアクセルの練習も兼ねていました。

6)退院時の状態
特養で施設ケアマネをしているので4月1日に職場復帰しました。車の運転は右脚での踏み替えが踏みそこないがあり、通院はしばらく夫に送迎してもらいながら練習をしていました。

7)1年後・2年後の記録
車は近場だけ右足で運転していましたが、あまり上達しないまま、1年近く経った2月に捻挫してしまい、たまたまピアノのペダルを踏んだら問題なく踏めたのをきっかけに、車も左足ペダルに変えようと思い、車を注文しました。
今では左足で運転することにより高速道路の運転もできています。
発病して半年で障害手帳、一年半で障害厚生年金を申請して受理して頂いています。

8)現在の生活と体調とリハビリ又は自主トレ・薬
リハビリは今年の頭辺りは月1通っていましたが、卒業し、現在は月1位で同じフロアーにあるスポーツ医科学センターでトレーニングに通っています。
ストレッチやバランスボール上で体幹トレーニングや筋トレをしています。
自主トレはサボっていますが、職場で階段を使うとか成果るの中の動きの中で。
走れないし、疲れやすいのですが何とか仕事と家事は配慮や分担によってなんとか過ごしております。

クロピドグレル(サラサラ系)、エブランチルカプセル(排尿)、クレストール(コレステロール)、ランソプラゾール(胃薬)、マグミット(便秘)も飲んでいましたが、今は漢方に換えました。

冷え、ほてり、痺れ、ツレ。捻挫は治りましたが2回、骨折じゃなくて良かったと思っています。

コロナ真っ最中、面会も出来なく落ち込んでしまいそうですが泣いたのは一日だけでした。
丸一日以上をかけて徐々に進行し原因がわかりやっと入院できて一日目はホッとしていました。
二日目にお正月なのに家族に迷惑をかけてしまったことや色々悲しくなり涙が出てきましたが、泣いたせいで頭が痛くなり、もう泣くのはやめようと思いその後は泣いていません。
そしてその日に担当PTが挨拶に来てくれて、安心したんだと思います。あとは毎日少しずつ動いていくことは喜びでした。記憶もうすれてきていますが、そんな前向きな私も気分が体調かのらない日には、お話を聴きながらマッサージ位で寄り添っていただいたこともありました。
急性期病院の担当PTは40歳前後の責任者の様な男性でとても信頼できる優秀な方
リハビリ病院に移ると若い女性が担当になりました。正直なところ最初は大丈夫?って頼りなく思うほどの可愛い小柄な女性。聞くと次女と同じ歳で前任者と比較してしまっていました。
でも人を外見や歳、性別で判断してはいけないです。この方は症例の少ない脊髄梗塞のリハビリも経験されたことのある大変優秀な方でした。

【2023.11.29】12月30日で丸3年です。

丸3年近く経過した現在ですが、歩行に関しては調子に波がありますが、調子が良いとかなり大股でだいぶ早めに歩けます。悪い時は右足全体が浮腫んだ感覚で動きも悪くなってしまいます。

これは2年前位に右足の運転をしていた頃はじめて無謀にも遠出して、帰りにアクセルが踏めなくなり遭難しかけた時、仕方なく車から降りた時びっくりするくらいに足がぱんぱんに浮腫んでいる感覚で、その時と同じ状態になる時が今だにあります。

左足は温痛覚麻痺ですが、痛みの代わりに何とも言えないザワザワした不快さが強くなってきています。右足の力が強くなってる反面動く左足には当初からたまに膝折れしそうな時があり、それは今もたまにあります。動きのよい頼みの左足がどうにかなってしまったら?と不安です。

入院中に社会福祉士の試験予定で入院により受験を断念しました。翌年要配慮者として会場が近い、トイレが近いなど考慮いただき受験しました。発症後1年ちょっとのこの時は試験前ただ座っているのが辛かった。両足ムズムズとしていたたまれなく、手を上げてストレッチをさせていただきました。

試験中は集中するので何とか過ごしましたが、残念ながら不合格。今年の2月の再試験でなんとか合格することができました。

ケアマネは5年ごとの更新が必要な為今後のことを考えてのスキルアップの為の受験でした。

勉強中も椅子に座って長時間は足がもたず、ベッド上でやっていたのを思い出しました。

飲んでいる薬は変わりません。排尿関係の薬はもういらないかな?と思わなくないですが、時にあまり出ない時もあるのでやはり飲んでます。今度医師に聞いてみようと思っています。

ちょっと病院が遠いので、トレーニングは3ヶ月内で4できるチケットを購入して受診の日に合わせて行っています。バランスや体幹、筋力などのトレーニングです。自主練はサボってます。

車同様ピアノのペダルも右足では難しく左足で踏んでいます。

上げ下げの動きも出来るし力もあるのに、ズレてきて外れてしまうんです。やはり感覚的なものが足りないんだと思います。

足の裏の痺れはかなり強い為でしょうか。

この夏、生まれて初めて水虫になりました。酷暑と痺れのせいだと思っています。ある時右足の小指が痒いと思い見てみるとこれが水虫なんだな?とわかりました。ホントはもっと早く気付けるはずが痺れによって発見が遅くなったのだと思います。これからは足指の間まで確認していかなければ!と小さなことですが、思ったことです。

【退院後丸3年の予後】

3月12.13日千葉県内を友人と2人でプチ旅行してきました。

3年前の3月26日にやっと杖で歩いて退院した私ですが、今回片道2時間半位、初めて成田市付近まで運転して行ってきました。右足の運動麻痺があり車のアクセルブレーキは左足で操作しています。
 
仕事も常勤で勤めていますが、やはり長距離歩くことが難しいので普段あまり長距離運転はしませんが車での旅に挑戦!
ナビをたよりに、成田付近のホテルに到着。
散策したり、入浴施設を堪能したり、美味しいビュッフェをいただきました。
 
たくさん食べてしまったので、腹ごなしにホテルのプールにも挑戦!一昨年の夏は足を使って泳ぐことが出来なかったので、今はどうなんだろう?と確かめてみたいのもあって、泳いでみたら1年半前よりもかなり足でけれている感覚がありました。
単に足だけではなく体幹もしっかりしてきたのかとも思いました。すごく嬉しかったです。
日々の生活では気付けないことも、同じことを期間をあけてしてみることで、変化には気付けるのだと思いました。
 
通院でのリハビリは1年前に卒業して、今は同じ病院のトレーニングに通っています。主にストレッチや筋トレなど月に1.2回程通っています。
今回の旅行は当初ディズニーランドに行く予定でした。でも天気予報の悪さと、なんともいえない寒さとまだあそこを歩く脚力に自信もなく予定変更。
次の目標はディズニーランドをゆっくりとまわれたらと思っています。
 
 

丸4年の現在


もう4年も経つのか?と思います。コロナ禍での入院ですぐ面会が禁止になったのを覚えています。退院後、自分は身体が不自由になり最初は車の運転もできず活動に制約がありましたが、あの時は全国民、全世界の人々が不自由な暮らしだったので、逆に救われた気がします。

入院時と同じ病院の脳神経内科で入院時と同じクロピドグレル、クレストール、エブランチルカプセル、ランソプラゾールを3ヶ月に一回処方していただき、3ヶ月に一回リハビリ科に経過観察で受診を続けています。
リハビリ終了後から通っていた病院での自費のトレーニングはそろそろ卒業しようと思っています。

全く動かなかった右足の運動神経はまだまだ発展中で力は少しずつついてきています。
具体的には、歩く速さが早くなったとか、前より疲れなくなったとか、よろよろしなくなってきたとかちょっとした実感です。 
ですが、油断は禁物で先日もふとしたことでバランスを崩し、軽く足首を捻ってしまい危うく捻挫をするところでした。捻るのはいつも同じ右足です。こちらの足は痺れていますが温痛覚はあるので、捻挫をすると凄く痛いです。先日のzoomでは温痛覚麻痺の方の足を骨折しても痛くなかったと話されていた方いらっしゃいましたね
私は骨折はしてませんが、過去に左足の方は2回足の爪が死にました。靴の圧迫等で本来ならそこまでなる前に気付くのでしょうが、痛みは感じない代わりに何か痛みとは違う違和感で気付き、靴下を脱いだら爪の色が紫に変わっていました。
先日お話しした、水虫は逆側の足でこれも2回なりました。一回の経験だけでは意識が植え付けられないのか、繰り返してしまいました。
今は、どちらも気を付けようと意識する様に足の観察を欠かしません。

運動神経は発達中と最初にお伝えしましたが、これは感覚の問題なのか、いまだに右足での踏み替えがうまくいかない為に、ピアノのペダルとクルマの運転が通常の右足では出来ずに、左足で行っています。
痺れ、温痛覚、冷え、ほてりにはほとんど改善はみられていません
これから寒くなると益々冷えが耐えられないんだと思います。

脊髄梗塞を発症された方の数だけ症例があるのだと思います。これからも色々な方のお話を聞かせていただき、参考にさせて下さい。

来年は発症から丸5年。どうなっているでしょうか?
ちょうど還暦なので、記念イベントが控えています。予定通り参加できる様に、くれぐれも骨折、捻挫、感染症に気をつけていきたいと思っています。

 

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