退院日決まる

痛みは自分にしか分からないもの

部屋の外からも「痛いよ痛いよ」という声が聞こえる。前のベットのKさん91歳からも数日前から「痛い痛い」という声が漏れる。痛み止めをもらうまで我慢できないという。可哀想だけど何もしてあげれない。私は下腹部の違和感が続いたり、痺れが強くても痛みではないので耐えられる。それだけでも良しとしなければ・・・

娘が共有してくれる写真で孫たちの成長も見れて、楽しみの一つになっている。
その中で下の子がモヒカンのような髪型にしようとしているので、娘に
ビデオ電話をかけて話すと「Kがやりたいと言うから、夏休みだし」と笑っている。

耳の上だけ片方を刈り上げるのが流行っているのは知っていたが、ヒップホップをやっているので、興味があるのだろう。彼女は自由人でワイルドな感覚をもっている。

上の子は本が好きで、隠れてでも読んでいるらしい。同じようにゲームへの集中力もすごいという。それぞれの性格が表れてきた。子どもの未来は未知の世界で面白い。

 

昨日今日と自力で良好な便が出たので、敵便をするより待った方が良いかもしれないと思う。人にとって排泄がいかに大切か分かるようになった。カフェインが強いと尿が出やすいので注意しようと思う。

データを取っていると見えてくるものがある。バルーンを外した当初は800cc~1000cc膀胱に溜ることもあったが、今500cc近くになると尿意が強くなり、慌ててトイレに行くと自発的に50~100cc近く出て、その後導尿で300~400cc出ている気がする。
これからもコントロールが旨く行きますように。

デイルームにコーヒーを飲みに行くと、以前食堂で同じテーブルだったKさんと会った。同室のTさんが今日退院するという。先日長下肢装具を作った人で、私より大変そうだったのに、期限だから退院せざるを得ないらしい。本人はまだ退院したくないと言っているようだ。娘さんと二人暮らしだという。可哀想だけど仕方がない。

退院の準備

4月29日136日目(90日目):5月11日に手すりの工事と車椅子、ベットの納品が完了するとの知らせを受けて、早速その週には退院と先走ったが、事務方からU先生は5月末位を考えてるようだと聞く。8日に面談があるので、その日に決めるのだろう。2週間でも力が伸びる部分は少なくないと思うので、夫の勧めもあり月末までにしようと思う。

ケアマネージャから電話をもらって、1時間近く話をした。今後の為に今までの流れと現状を話す。ケアマネとしては、初めての事なので訪問看護や訪問介護についての説明や意向を聞いたりアドバイスしてくれているのだろう。

ただあまり出費を増やしたくないのと、税金の使い方として無駄にならないようにしたいと思っている。介護保険を利用させてもらう立場として、ついつい申し訳なく思ってしまう。まあ、なるようになるだろう。

案外ひと月はあっという間だと感じる。4ヶ月半で描いたブログは30本以上で、4日に1本はアップしていることになる。文章を書くというのは、公に出す場合、多くの事に気を配り、まとめ上げるために意外と頭を使うし、良い気晴らしにもなっている。

5月3日140日目(94日目):5月初めだというのに夏日のような気温だ。今日は28度になるという。このGWの外出自粛といい全てが初めての事ばかりだ。経済も世界も先の事を分かる人なんていないはずだ。私の身体の事と同じであまりにも変化が大きい。
コロナが冬期のウイルスなら、早く終息してほしいものだ。病院にいると季節は窓の外の景色でしか分からないのが寂しい。

両足に長下肢装具を付けて歩くことは、少しずつ上達しているが腰がぐらつくので一人では歩行器を使っても歩けない。補助してもらわないと平行棒でしか歩けない。ここを出れば歩くことはなくなるのかと思うと、何か言いようのない寂しさを覚える。

91歳のお向かいさんは、ずっと痛い、気持ち悪いを繰り返している。思えば10日以上ずっと泣き言を言っている。ただ人それぞれの考えで生きているし、自分以外の人の身体が分かる訳もなく、年を取るということは、そんなことなのだろうと思うしかない。

母絵の思い

下の弟から母が数日前に話したばかりなのに「近頃陽子から電話がない」と言ってるから、少し忘れっぽくなったみたいだから、電話をかけるようにと連絡があった。
耳が遠くなりかけた母には大きな声で話さないと聞こえないらしいが、病室で大声は出せないので、人の少なくなったころに1階のラウンジから弟と打ち合わせてビデオ電話をした。

今まで月に一週間九州の実家に帰っていたので、会えなくなって、まして病院のなので頻繁にはかけられず、遠のいた気がしているのかもしれない。できるだけ頻繁にかけるようにしようと思う。

こんな病気になって、一番つらいと思ったのは母に親孝行ができなくなったことだ。
車椅子では掃除も洗濯も料理も、今までのようなわけにはいかない。実家はバリアフリーでもないし、トイレも車椅子で入れない。それ以上にレンタカーに乗ることも、フェリーに乗ることもできなければ、帰るのさえ難しい。

90歳になった母に、最後にこんな親不孝な心配をかけることになって、母の気持ちを思うと切なくなってくる。自宅に帰ったら、毎日電話をしようと思う。

毎週水曜日はシーツの交換日、少し待ち遠しい位で、変わるとやっぱり気持ちがいい。
きれい好きな方だと思うので、これからは自分でピシッとしたシーツの取り換えや片付けができないことに慣れていかなければならない。ストレスになってしまう気がする。

家に帰ったら断捨離でどんどん捨てなければと思うものの、「捨てる」と言うのは本当に難しい。自分のものとなるとなかなか捨てられないものだ。

うらやましいと思うこと

隣のベットの女の子は薬剤師なのだという。新婚2週間にして歩道との段差につまずき骨折して入院していたが、今日退院する。私と一緒にお向かいのおばあさんの相手になってくれていて年の差はあるが良い話し相手だった。
ベットの上で足を上げて運動しているのを見てうらやましく思ったものだ。

明日は面談で私の退院日が決まる。電動車椅子が自宅に届けられる前にもう一度路上で練習をする予定だ。もうだいぶ慣れてスムーズに操作できるようになった気がする。
着々と準備が整っていく。内も外もという感じ。

 

5月8日145日目(99日目):ここ数日痺れが強く、しばらく座っているとお尻が痛く、椅子に接触している部分が熱いほど痛くなるので、横にならないとたまらなくなる。そのせいで、ベットで身体が硬くなっている時、目覚めて、導尿しなければと思った時点で、下腹部がザワザワして漏れるのを感じる。感じないよりいいかもしれないが、なんとしても早く治したい。先生が今日の昼からリリカを増やして下さった。これで軽減すれば薬の効果が分かるというものだ。

娘から母の日の蘭の鉢植えが自宅に届いたというので、久しぶりにビデオ電話をかけてみた。孫達とも話して楽しかった。

今日の最終面談で退院日が決まった。25日で17日後ということになる。11日に車への移乗を練習して、15日に電動車椅子で一般道を練習する。いよいよ退院に向けての最終確認になる。注文していたプッシュアップバーも届いた。注文通り可愛い黄色でテンションが上がる。ただ、少し接地面の幅を短くしたせいで、注意しないと前に転びやすい事が分かった。慣れる必要がある。

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