【体幹麻痺のある日常】      2022.1.7   

体幹が効かない身体で生活する日常にはどんな問題があるのか、体験を通じてお話します。
体幹機能障害は脊髄や頚髄を損傷したことによる後遺症で、体幹(頸部・胸部・腹部・腰部)の障害により、体位(姿勢)の保持に困難を生じるものです。
 
私の場合は、リハビリテーション病院にいる間(発症2ヶ月から5ヶ月迄)作業療法士と一緒に身体を起こし維持する練習をしましたが、なかなか安定せず、前に手を伸ばして何かを掴むことや腰を反らさず腰かけていることは難しい状態でした。
 
自宅での訪問リハビリと自主トレを続けた結果、丸2年経つ現在上記作業は数分なら安定してできるようになりました。ただ今後も工夫をしながら生活していかなければならないと感じています。
 
まず朝起きて洗顔をする時、両手で顔を洗うことができません。胸部を洗面台に付け、両手で石鹸を顔に付け、流し水をガーゼタオルに含ませ、片手で何度も拭くように洗います。
上手に洗わないと洗面台に水がたれ、洋服を濡らしてしまうので気を付けながら洗います。
 
着替えをする時は、ねまき用のロングTシャツでトイレへ行き、リハビリパンツから薄い尿漏れパッドを付けた下着とスウェットパンツに着替えます。車椅子に座ったまま肌着とトレーナーに着替えるときは、前かがみで腰を反らせ背中の後ろを整えます。
 
ゴミや落としたものを拾う時は、車椅子のブレーキをかけ、ひじ掛けやフットレストや壁に手をつき、気を付けて手を伸ばします。届かない場合はマジックハンドを使います。
 
洗濯物は外に干せませんので、部屋でポールハンガーにクリップハンガーを掛け、洗濯物を整えてベランダの竿に干してもらいますが、車椅子に座った状態でクリップハンガーに洗濯物を1枚ずつかけていくには、前や横に手を伸ばし、パイプハンガーの向きを変えながら掛けていきます。洗濯物が多い時は腰が痛くなるので、結構腰を反った状態で作業しているように思います。
 
リハビリでは、膝立ちの練習をしますが、身体がねじれるので、まっすぐ維持しながら膝で立つのは今は1秒位しかできません。腰を少しだけ支えるか軽く押さえてもらってする膝立ちは10秒位迄できるようになりました。体幹を鍛え、自立で膝立ちが10秒できるようになるのが目標。
 
私は立てない為、湯船をまたぐ動作ができないので、シャワーだけで身体を洗います。バスマットにあぐらをかき髪と身体を洗いますが、湯船に背中を付けた状態で前に傾かないよう気を付けながら洗います。血行が悪いので足が非常に冷たい為、ベビーバスで足湯をしますが、ひざ下に片腕を入れ、動かないように支えながら、もう片方で足をさすり、血流を促します。
 
食事で困るのは、左手にお椀右手にお箸を持って、お吸い物を戴く時や、鍋物で小鉢を左手に持ち鍋からお箸で小鉢に取る時は、失敗したり大変なので、鍋を手前に引いてもらって前かがみにならなくても取れるようにしてもらいます。普通の食事は左手でテーブルを支えにして食べています。
 
家事はというと、車椅子での掃除機操作は難しいので夫がやってくれています。洗濯機も上から出し入れする形なので、干す準備までは夫にやってもらいます。揚げ物以外は大体できますが、買い物や食事の支度は基本夫が担当しています。私は副菜を作るくらいです。笑
 
その他で困ることは、写真を撮る時やパズルをする時、簡単に前に身体が倒せないので、片手で何かをつかみながらや、胸を台に付けたり、しながらバランスを保ちます。
なんだかんだ面倒ではありますが、何とかやって行けるようになったので、これからも鍛えれば少しづつ力がついて来るだろうと期待しています。

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