【手動車椅子と電動車椅子】 2023.1.28

自分が車椅子で生活することになるなんて、健康な時は一瞬も考えたことがありませんでした。

今や朝6時に起きて、夜11時に寝るまでの17時間、ほとんどを車椅子の上であぐらをかいて過ごしています。
(夕食後リクライニングチェアに移って刺し子をしながらテレビを見る2時間も含みますが、足を垂らしていると、ただでさえ冷たい足がますます氷のようになるので。)

入院中ケアマネージャーが決まり、車椅子で生活するための準備として、玄関とトイレに手すりを付けてもらいました。その頃同時に車椅子をどんなものにするか選び、室内用のお試しとして2台の車椅子を一週間病室に持ってきてもらいました。

私が使っているのは松永製作所のもので、トイレの入り口の幅にやっと入り、廊下で回転できるようにコンパクトなものです。それでも最初の頃は後ろについている介助用のハンドグリップを扉に当ててしまい傷をつけたり、今でもフットレストをあちこちにぶつけています。
健康な人の目線と違うので気づかないかもしれませんが、うちの柱やドアの床から15㎝位の場所は傷だらけになってしまいました。笑

写真は外用の電動車椅子です。他のも乗ってみましたが、これがアームが挙げられて、小回りが利くのでずっと使っています。段差は2.5㎝くらいまでしかのりこえられませんので、段差の少ない所を探して利用します。時速6㎞迄5段階の切り替えができ、普通の歩く速さで進みます。

若い人なら手動の車椅子でもハンドリムを上手に使って、少々の段差は乗り越えられるのでしょうが、私は練習してみたのですが、変なところに力が入り腕に擦り傷を作ったり、怖くて自然にブレーキをかけてしまうので、1日で断念しました。

立つ事歩く事ができなくなると、外が騒がしいからちょっとベランダから覗いてみるなんて言う具合に、さっと立って動けません。ゴミを捨ててこようとサンダルを履いて、ちょっと1階へ、なんていうこともできません。

電動車椅子に乗り換えて、自由に意志の届かない履かせにくい足に靴を履かせて、手動にして玄関で回転し、フットレフトを付け、左手でハンドリムを回転させながら、ドアを開けて外へ出る、と言う一連の動作が面倒になってきて、ついつい外出が減ります。

ですから長い間、郵便局や駅ビルの本屋か駅の向こうの手芸用品店に行く以外は病院と美容院に行くだけが電動車椅子の出番でした。毎月電動車椅子2,830円で介護サービスを利用しての私の足という訳です。ちなみに室内用の車椅子は月々620円とクッション220円でのレンタルです。
(どれも1割負担で利用できるのでありがたいです。他にベッドや歩行器もレンタルです。)

昨年夏から、やっとコロナも落ち着き、友人と食事に出かけたり、子供たちと旅行に行ったり、季節を感じる為のお出かけもできるようになりました。
旅行に行く時は飛行機やタクシーに電動車椅子を積みこむのは不可能なので手動を使いますが、電車で行ける時は電動が使えるので、とても楽に移動ができます。

歩くスピードと同じ位に並んで進めるので、一瞬おしゃべりしながら進んでいると、以前の健康な身体で歩いているような気分になったことがあります。道で手漕ぎの車椅子ユーザーを見ると大変そうで気の毒になったりします。年を取って杖を突いてトボトボと歩くようなら、みんな電動車椅子を利用したら、ラクチンなのにと思う程です。

でも、気を付けなけれなならないのはバッテリーです。
先日、近所のコミュニティセンターに入っている郵便局へ出かけた時の事です。玄関を出た時に確認したバッテリーは80%だったのに、300m程走った時、急にけたたましいブザーが鳴り10%になっていました。

往復1㎞もない場所ですから、何とか帰る迄もちますようにと願いながら走っていると、マンションまで100mという所の横断歩道の手前で再びブザーが鳴り、止まってしまいました。
車道に繋がる歩道は小さな坂になっていて、交差点の二つの横断歩道を渡るのに四苦八苦。

やっとのことで帰り着いた時は腕がパンパンになっていました。
月に一度点検してくれているので電動車椅子本体は大丈夫なのですが、バッテリーの寿命にまでは気が回りませんでした。早速交換してもらいましたが、やっぱり手動は無理だったなと気づかせてくれました。笑

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